場合によっては、ネットワークに接続されていない環境や、ファイアウォールを経由してアプリケーションを使用しなければならないことがあります。ArcGIS Explorer はこうした状況でも使用できますが、接続先のサービスは利用できません。具体的には、ベースマップ、検索ボタン、ディレクション、ルート ボタン、バージョン確認およびヘルプに影響します。これらのサービスは、すべて Esri に接続しないと表示に必要なデータを取得できないためです。いくつかの簡単な手順を実行すれば、サービスや機能を利用できない状況でも作業可能な環境を作ることができます。
接続されていない環境に変更するワークフローは以下のステップのとおりです。ステップ順にそれぞれの説明をお読みください。リンクをクリックすると、詳細説明のセクションにジャンプします。
ArcGIS Explorer ヘルプを入手する
ヘルプ システムのローカル コピーを使用する場合に、他の人が使用できるようにするには、ヘルプ ファイルをローカル コンピュータにダウンロードして、ローカルに管理できる場所(C:\inetpub\wwwroot\Explorer など)に展開する必要があります。ヘルプのコピーを自分で使用する場合は、ヘルプ ファイルをダウンロードして、お使いのコンピュータ上の任意の場所(C:\temp\ExplorerHelp\ja-JP など)に展開できます。ヘルプ(サポートされている全言語版)は、ArcGIS Explorer のダウンロード ページからダウンロードできます。
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新しいマップを作成する
ArcGIS Explorer を起動します。ArcGIS Explorer を使用するのが初めてで、インターネットにアクセスできない場合は、ワイヤフレームの地球が表示されます。[ホーム] タブの [コンテンツの追加] ボタンを使用して、各種データを追加し、ArcGIS Explorer で表示するマップを作成します。

ユーザのニーズを満たすマップを作成できたら、nmf を保存します。ドキュメントを保存するには、
(ArcGIS Explorer ボタン)をクリックし、[名前を付けて保存] → [ArcGIS Explorer マップ] をクリックします。

マップを保存する場所を参照して、適切な名前を付けます。
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現在のマップをベースマップとして保存する
ArcGIS Explorer の [ベースマップ] ギャラリー内の各ベースマップは、ArcGIS Online または Bing Maps サービスに接続します。ファイアウォールの背後にあり、インターネットからは切断されているので、これらのサービスにアクセスすることができません。上記の手順で作成したマップを使用して、
(ArcGIS Explorer ボタン)をクリックし、[名前を付けて保存] → [新規ベースマップ] をクリックします。

ベースマップに適切な名前を指定し、[保存] をクリックします。
[コンテンツの追加] ボタンを使用して独自のローカル データを追加し、必要に応じてベースマップごとにこのプロセスを繰り返すことで、いろいろな種類のベースマップを作成できます。
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新しいアプリケーション構成を作成する
[スタート] → [すべてのプログラム] → [ArcGIS Explorer] で、[Application Configuration Manager] をクリックして Application Configuration Manager を開きます。アプリケーション構成では、ユーザ インタフェースを変更して、新しいマップやヘルプを含めたり、Esri のサーバへの接続を試みるコントロールを除外したりできます。
初めて Application Configuration Manager を起動したときは、[新しいアプリケーション構成を作成] をクリックして、アプリケーション構成を作成します。

作成したアプリケーション構成に名前を付け、ファイルの場所を指定します。

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アプリケーション構成を変更する
Application Configuration Manager で、作成したアプリケーション構成を選択して、[変更] をクリックします。

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新しいマップを指定し、権限を変更する
[全般] カテゴリの [マップ] セクションで、[独自のマップを使用] オプションを選択します。[常にこのマップを開く] がオンになっていることを確認します。作成したマップを参照し、ArcGIS Explorer の起動時およびユーザが新しいマップを作成する時に毎回表示されるマップとして選択します。
[権限] セクションで [アプリケーションのバージョン チェックを実行] をオフにして、Esri がソフトウェアの新バージョンを公開しているかを確認しないようにします。

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カスタム リソースを指定する
ローカル ヘルプへの変更
[カスタムリソース] カテゴリの [ヘルプ] セクションで、[ローカルのヘルプを使用] をオンにし、場所を http://server_name/Explorer に変更します。個別のコンピュータにヘルプを配布する場合は、有効な URL を指定することで配布できます。たとえば、C:\temp\ExplorerHelp にヘルプを配置済みの場合は、file:///c:/temp/ExplorerHelp と指定します。

ベースマップの変更
[ベースマップ] セクションで、[Esri ベースマップを表示] をオフにします。[追加] ボタンをクリックします。[ファイルを開く] ダイアログが表示されたら、前の手順で作成したベースマップが置かれているフォルダを選択し、使用するベースマップを選択します。[開く] をクリックして、ベースマップを [アプリケーション構成] に追加します。

カスタム サービスの変更
[カスタム サービス] セクションで、[サービスの選択...] ボタンをクリックします。[サービスの選択] ダイアログが開きます。

カスタム位置検索サービス、住所検索サービス、ルート検索サービスをオンにし、該当するテキスト ボックスに入力します。[サービスの確認] ボタンをクリックします。すべてのサービスが検証されて右側に緑色のチェック マークが表示されたら、[OK] をクリックします。

接続の変更
[接続] セクションでジオデータベース接続やサーバ接続を追加することもできます。これには、ArcGIS Explorer を起動します。アプリケーション構成に必要なすべてのサーバとジオデータベースを追加するには、[ホーム] タブの [コンテンツの追加] を使用します。この操作は、アプリケーション構成を作成するコンピュータでのみ実行する必要があります。[アプリケーション構成] で、[カスタム リソース] カテゴリの [接続] セクションにある [追加...] ボタンをクリックします。[接続を選択] ダイアログが開き、ArcGIS Explorer に追加したすべての接続が表示されます。追加する接続を選択し、[OK] をクリックします。

メール テキストの変更
メール テキストをカスタマイズすることもできます。ArcGIS Explorer アプリケーションからコンテンツを直接メールするよう選択した場合、自動生成されるメッセージがこの設定の影響を受けます。デフォルトで、このメッセージには ArcGIS Explorer Resource Center へのリンクが含まれます。[カスタム リソース] カテゴリの [メール] セクションで、[カスタム メール テキストを使用] をオンにします。[テキストの編集...] をクリックします。

[カスタム メール テキスト] ダイアログが開きます。このダイアログで、送信するメールの本文を入力します。入力が完了したら、[OK] をクリックします。

ArcGIS Online への URL のリダイレクトおよび接続スピードの検証
デフォルトでは、[コンテンツの追加] → [ArcGIS Online...] および [接続スピードの検証] で Esri の Web サイトに直接移動できます。次の方法でデフォルトの URL を上書きできます。
- xml ファイルを作成します。xml ファイルは以下のようになります。
<</lt>?xml version="1.0" encoding="UTF-8" ?>
<</lt>ArcGISOnlineURIList>
<</lt>Base>http://www.arcgis.com/<</lt>/Base>
<</lt>Secure>https://www.arcgis.com/<</lt>/Secure>
<</lt>PingTest>http://www.esri.com/<</lt>/PingTest>
<</lt>SpeedTest>http://www.arcgis.com/arcgisexplorer500/support/downloadfile.zip<</lt>/SpeedTest>
<</lt>/ArcGISOnlineURIList>
このファイルを保存してサーバの Inetpub\wwwroot ディレクトリに置きます。
- 次のレジストリ キーのうちの 1 つを xml ファイルを指定するように設定します。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\ESRI\ArcGIS Online\SignIn\HomeServerURIFile
または HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\ESRI\ArcGIS Online\SignIn\HomeServerURIFile
(例: HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\ESRI\ArcGIS Online\SignIn\HomeServerURIFile = “http://www.myservername.com/redirect.xml”
)。レジストリ キーは 1 つだけ設定する必要があります。ただし、両方のキーを設定した場合は、HKEY_LOCAL_MACHINE
以下にあるキーが優先されます。
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リボンをカスタマイズする
このステップは任意です。[カスタマイズ] カテゴリで、[タブ]、[ホーム] タブ、[マップ] グループ、[コンテンツの追加] コマンドの順に展開し、[ArcGIS Online...] オプションを削除します。[カスタム リソース] セクションで独自のカスタム サービスを追加していない場合、[検索] グループを展開します。[検索]、[ディレクション]、および [ルート] コントロールを削除します。ArcGIS Explorer SDK を使用して独自のアドインを作成してこれらの各アイテムを置き換えることで、独自の共有のコンテンツ Web サーバおよびジオコーディング Web サーバに接続できます。

[OK] をクリックして変更を保存します。Application Configuration Manager を閉じます。
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ArcGIS Explorer のアプリケーション構成を設定する
ArcGIS Explorer で、ArcGIS Explorer アプリケーション ボタンをクリックし、[アプリケーション構成の設定] をクリックします。[次のアプリケーション構成を使用] を選択します。[参照...] ボタンをクリックし、前の手順で作成したアプリケーション構成を保存した場所に移動します。
[更新] をクリックして、アプリケーションを再起動します。

アプリケーションが再起動し、加えた変更が反映されます。
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アプリケーション構成を変更する
コマンド ラインの使用
バッチ ファイルを作成するか、またはユーザに指示して、コマンド プロンプトに次のように入力することで、ArcGIS Explorer を初めて開いたときにアプリケーション構成を自動設定することができます。
"<Install location>\Explorer\bin\E3.exe" /AppConfig <application configuration>
たとえば、上記の例に従うと、ArcGIS Explorer がデフォルトのインストール場所にインストールされている場合、アプリケーション構成を変更するには次のコマンド ラインを入力します。
C:\Program Files\Explorer\bin\e3.exe /AppConfig "C:\Disconnected Environment.ncfg"
レジストリ エントリの使用
AppConfig レジストリ値を設定することによって、アプリケーション構成を指定できます。
- 次のレジストリ キーを作成します。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\ESRI\Explorerversion_number\Settings
(例えば、32 ビット コンピュータ [HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\ESRI\Explorer1700\Settings]
または 64 ビット コンピュータ [HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Wow6432Node\ESRI\Explorer1700\Settings]
)
- AppConfig という名前の新しい文字列値を作成し、アプリケーション構成を参照する URL に設定します。ファイル システム パス(UNC パスを含む)はサポートされていません。
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